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日々ふと思うことを徒然なるままに書き綴る個人的エッセイあるいは回想録。
自分の家は割合的にレアなケースなのでしょうが…
 
自分は生まれた時から、母方の姓を名乗ってきました。
 
なぜなら、父が「婿入り」して妻側の姓に改姓したからです。
 
例の国民的アニメに例えるなら「磯野姓を名乗ることを選択したマスオさん」といったところでしょうか。
 
父が結婚前は別の姓を名乗っていたと知ったのは確か小学生の時で、何だか不思議な感慨を抱いたことを覚えています。
 
我が家がこんなケースだったため、選択的夫婦別姓の話を聞いた時、自分は普通に「婿入りした男性が結婚前の姓を名乗り続けられるメリット」に気がついたのですが…
 
これ、不思議なほど論じられていませんよね??
 
どうも皆さん「改姓するのは女性の側」という前提で物を考えていらっしゃって、その「逆」のケースをまるで想定していないように感じられるのですが…気のせいですか?
 
確かに比率的には決して多くないのでしょうし、身近でそういうケースを見聞きしたことがないという方も多いのでしょう。
 
ですが…可能性がゼロでない以上、どの独身男性にも降りかかり得る「究極の選択」なのですが。
 
特に「特定の条件下」では発生確率が跳ね上がるのではないかと…。
 
たとえば、相手の家に「娘」しかおらず、娘が改姓すれば家名が途絶えてしまうパターン…
 
分かりやすい例を挙げるなら、大きな家の「一人娘」といわゆる「逆玉」で結婚するケースでは「改姓しての婿入り」でないと結婚を許されないパターンも多いのではないかと…。
 
その選択を迫られた時、現在の法律ですと「姓を変える」か「結婚を諦める」の二択しか無いわけですが…
 
選択的夫婦別姓で、さらに子どもの姓を任意に決められるなら「子には妻側の姓を継がせて、自分は今まで通りの姓を名乗り続ける」ことが可能なわけです。
 
うちの父は「サラリーマン」ではなかったので、会社勤めの中での改姓の苦労は味わっていませんが…
 
それでも、取引先や知人友人との関係、さらには各種手続き関係で、何かと苦労を味わったものと想像しています。
 
(うちの父は大兄弟の末っ子で、兄姉が大好きな人ですが、その大好きな兄たちとも姓が変わってしまったわけですし…。)
 
…まぁ、婿入りと言ってもケースは様々で、たとえば政治家の一人娘と結婚して義父の地盤を継ぐパターンですとか、同族経営の創業家一族に婿入りするパターンですと、かえって改姓した方が都合が良いのかも知れませんが(「選択的」夫婦別姓なら、改姓するもしないも「どちらも選べる」んですよね)…。
 
何にせよ「男性側の改姓」パターンがあまり論じられないのって、議論する側の「想像力」の問題なんでしょうね…。
 
ハナから改姓は「女性側のもの」「女性の問題」という考えで、男性側のメリットに目が向かないのでしょう。
 
物事は「自分事」として考えるか「他人事」として考えるかで差が生まれます。
 
悲しいことに、人間は大概の場合、「他人事」だと「自分事」ほど真剣に物を考えられないのです。
 
「他人事」とは「他人」だけの問題ではなく、いつか自分の身にも起き得る「自分事」でもあるのですが…
  
そんな「いつか起こるかも知れない可能性」には目を向けられず、それが
「起きてしまってから」あわてるのが人間なのです…。
 
(その時になってからあわてたところで、大概の場合「間に合わない」のですが…。)
 
実際に自分の身にそれが起こるか、身近で見聞きでもしない限り、そんな可能性を想定することもできないんですよね…。
 
「他人事」を「他人」の事としか思えず冷たく扱う人間は、結局は「自分」の可能性さえも狭めてしまうのではないでしょうか?
 
世の中そんな感じで何事も「他人事」扱いして切り捨てているから、誰も彼もが「未来の自分の首」を自分で絞めて「誰にとっても生きづらい」世の中を創ってしまっているのではないでしょうか?
 
今さらここで言わなくても、古の人が既に気づいて「ことわざ」にまでしていますが…「情けは人のためならず」って、「他人への温情はめぐりめぐって、いつか自分へと返ってくる」という意味なんですよね…。
 
(ちなみに誤解無きよう言っておきますが…我が家は、祖父母の代までは時代の恩恵もあってそこそこ裕福だったようですが、バブル崩壊後は没落の一途を辿って今は見る影もありません…。→自分たち兄弟は、好きなオモチャやゲームも満足に買ってもらえませんでしたし…。)

ちなみに絶対あり得ないだろうとは思いつつ言うと、子どもの姓は成人前は「磯野・フグ田・タラオ」みたいな感じで両方持たせておいて、成人の時に子ども自ら「どっちか選べる」と良いのにな…なんて妄想をしてみたり(大概の大人は子どもの意思なんて「尊重」どころか「想定」もしていないので、まぁムリでしょうけど…)。

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津籠睦月(つごもりむつき)
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小説・HP制作、読書、猫と遊ぶこと。
【好きな小説ジャンル】
ファンタジー、冒険、恋愛、青春、推理、濃い人間ドラマの展開するモノ。
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漢検2級(準1以上は未受験)。国語の最高偏差値80(高2時点)。
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