忍者ブログ
日々ふと思うことを徒然なるままに書き綴る個人的エッセイあるいは回想録。
前の記事(→「虐め対処の実例~小学生の時~」)に書いたように、一応は自分で虐めを解決してきた自分ですが…
 
自分の場合、元々“自立心がある”子どもで、「一人でもわりと平気」な性格だったことも、冷静に虐めに対処できた要因の一つではありと思います。
 
小学生くらいの子どもの場合、まず「一人で行動を起こす」ということ自体が怖い子もいるでしょうし、「虐められていることを周りに知られたくない」「下手に抵抗すると教室での居場所がなくなってしまうのではないか」といった考えから、あえて何の行動も起こさずに虐めを耐え続ける子もいるでしょう。
 
そもそも大人は簡単に「悩んだら相談して」と言いますが、子どもが大人に何かを相談するという、そのこと自体、まず心理的ハードルが高かったりするものです。
 
しかも「悩んでいるなら、すぐに言って」「何でそこまで思いつめる前に言ってくれなかったの?」などと言いながらも、そんな相談を聞く大人の側に“子どもの話を親身に聞く”姿勢が備わっていないことも多々あるように思うのです。
 
子どもの頃「どうせ大人は何も分かってくれない」と思ったこと、ありませんか?
 
相談に乗るフリをしながら、結局は説教をされて終わりで、身になるアドバイスも解決策も、何ひとつもらえなかったことって、ありませんか?
 
大人同士での“相談”でも割と見られるケースですが、ヒトは「相談に乗る」と言いながら、相手の話はロクに聞きもせず、自分の言いたいことだけを一方的に押し付け、それで「相談に乗った気になっている」ことがよくあります。
しかもさらに悪いことに、相手が愚痴り始めると「そんなこと言っちゃ駄目だ」「それは悪い考え方だ」などと否定し、その愚痴に対する反論を延々とし続けるというケースもあります。
 
確かに「しにたい」だとか「自分はダメな人間だ」などという言葉に「そんなこと言うな」と言いたくなる気持ちは分かります。
でも、否定から入ってしまえば、相手は「この人は話を聞いてくれない人だ」「気持ちを分かってくれない人だ」と判断して、心を閉ざし、本音を語らなくなってしまいます。
表面上は素直に“説教”もとい“諭し”の言葉を聞いているように見えても、心の中では「この人に相談するんじゃなかった」と後悔し、ますます絶望を深めるばかりになってしまいます。
 
ならば、どうすれば良いのか……その一つのヒントが“傾聴”というものなのではないかと思います。
――相手の話に、ただ耳を傾けること。
 
虐めに傷ついている子どもは、まず癒しや救い、心の支えとなるもの、あるいは“自分を受け入れてくれる何か”を求めているのではないでしょうか。
 
虐め加害者から否定の言葉を投げつけられ続け、自分に価値がないように思えてしまっている――そんな、自分自身ですらダメで無価値に思える人間でも、否定せずにありのままを受け止めてくれて、話を聞いてくれる――そんな相手を無意識に求めているのではないでしょうか。
 
そんな子どもに必要なのは、マイナス発言・思考に対する否定の言葉ではなく、まずは赤子に接する母親のような優しさで「どうしたの?」と話を聞いてあげること、そして「つらかったね」と共感してあげること、「がんばってきたんだね」とそれまでの苦しみを労り慰めてあげること――そういうことなのではないかと、自分は思うのです。
 
もちろん、現実に起きている虐めを解決することも必要ですが。
 
それと、上記のような傾聴スキルを持った相談相手が現実にはそうそう存在しないかも知れないことを考えると「自分で自分を無価値な人間と思わないようにする」「誰かに何か否定的なことを言われようと、自分だけは自分の価値を肯定する」精神力を、予め身につけておけると便利なのかなと思います。
(できれば、ですが…。)
 
と言うか、虐めの加害者は何かと簡単に他人の価値を否定したがりますが……否定するも何も、そもそも一人の普通の人間に“誰かの価値を見抜く能力”なんてありませんからね。
 
たとえビジネス・スキルや絵の才能など、ある一つの分野で他人を”評価”することはできたとしても、それは一人の人間のうちのほんの一部でしかありませんからね。
 
エスパーでも賢者でもないのに、人の外側や言動に表れた部分だけを見て、その人の全てを判断するなんて、不可能ですからね。
 
それに、たとえ今現在は周りに比べて能力が劣っていたとしても、未来もそうだとは限りませんからね。
  
幼少期に虐められていた人物が、将来とてつもない成功者になる実例なんて、きっと探せば山のように出てくると思うのです。
 
それと、虐めって、モノによっては普通に犯罪行為ですからね。
その辺の知識を身につけておいても対抗策としては便利かも知れません。
 
…と言うか、“倫理的・道徳的に「虐めはダメ」と訴えるだけでは効果がない”というのは、いい加減実証済みな気がするので、「虐め行為は犯罪行為」だとか「虐め加害者にはこんな末路が待っている」といった風に“リスク”の面から「虐めをすると良くない」ということを教えてみるのも、手段の一つとしてアリなのではないかと思うのですが…。
 

 
<関連記事>
ハブられ状態脱出の実例~中学生の時~
虐め(いじめ)対処の実例~小学生の時~
 

PR
自分は元々早生まれな上、丸1ヶ月近い早産で生まれた未熟児で、同じ学年の子どもたちより常に体格で劣っていました。
(「前へならえ」では、ほぼ毎年「腰に手をあてる」役だったくらいに…。)
 
おまけに運動音痴で体力も無く、ぱっと見“ひ弱”そうで“おとなしい”性格に見られていたため、虐め(いじめ)のターゲットにされやすいタイプではありました。
 
もっとも自分の場合、物心ついた時から妙に“知恵の回る”子どもだったため、己の立ち位置をよく把握しており、その小さな体格を逆に利用して“グループの中のマスコット・キャラ”“(数か月だけ)年下キャラ”を演じることで、「イジられはしても虐められはしない」という地位を確保している……つもりでした。
 
“つもり”というのは、自分も何分まだ小学生で、“知恵が回る”と言っても“ツメが甘かった”ため、気づいていない思考の死角があったということです。
――それはすなわち「イジりもエスカレートすれば簡単に虐めに変わる」という事実でした。
 
そんなこんなで、小学生時代の自分は何度か虐めを受けてきました。
 
最初のうちは家族にそのことを訴えたりもしましたが、考え方がまるで“旧時代”で「やられたらやり返すんだよ」という何の解決にもならないアドバイスしかくれない家族に、「この人たちに言っても無駄だ」とすぐに見切りをつけました。
 
(うちの家族の場合はそんな風でしたが、世の中には真剣に話を聞いてくれる頼りがいのある家族もいると思いますので、相談する前からあきらめる必要は無いと思います。重要なのは相談する相手の性格と知識と能力です。)
 
かと言って絶望の淵に沈むかと思えば全くそうではなく、自分は「家族に頼らずにこの状況を何とかする方法」を一人で考え始めました。
それこそ、虐められている真っ最中も、一人だんまりを決め込みながら、頭の中ではコツコツ冷静に解決法を練っていました。
 
結局その解決法は、担任の先生に自分の置かれている状況を訴えるというものだったのですが…
 
虐め加害者もいる教室内で先生に言うのは、リスクが高過ぎますし、職員室へ行って…というのも、なかなかハードルの高い行為でした。
それに口で説明する方法だと、緊張して上手く伝えられない可能性や、肝心なことを言い漏らしてしまう可能性もあります。
 
なので、小学4年生当時の自分がとった方法は「学習ノートを使う」というものでした。
 
自分の通っていた小学校では、児童それぞれが家で好きな教科を選んで勉強し、その内容をノートにまとめて先生に提出する“自習用”のノートがありました。
(後で赤ペンで担任の先生のコメントが付いて返ってくるのです。)
 
そのノートに自分は、自分がされている虐めの内容を客観的事実(いつ・どこで・誰に・何をされたのか)と主観的感想(その時、自分がどう感じたか)を交えて図解入りで詳細にまとめ、普段学習ノートを提出するのと全く同じように、しれっと提出したのです。
 
その直後、学級会でこのノートの内容が、被害者の名前と加害者の名前を匿名(黒塗り)にした上で取り上げられ、それが功を奏したのか、その後、その子たちからの虐めはなくなりました。
(相手がそれで反省していたのかどうかは分かりませんが、「こいつ、虐めるとリベンジしてくるぞ」ということを相手の頭にインプットするだけでも、ある程度の虐め抑制効果があったのではないかと思います。)
 
もっとも、コレは“たまたま上手くいったケース”というだけで、全ての虐めに通用する方法だとは思っていません。
こういった方法で虐めが止まるかどうかは、虐めの程度や内容、虐め加害者の性格にもよるでしょうし、担任の先生の力量や性格も関係してくるかも知れません。
 
それに、今にして思うと、さすがに小学4年生だけあって、自分のやり方もツメが甘かったと思います。
今の自分がやるなら、ノート1冊だけではなく、万が一担任の先生に握りつぶされた場合に備えて、予備のノートをもっと作っておきますし、できるなら文章だけではなく、物的証拠写真(画像データ)も(虐め加害者にバレないように慎重に)収集・確保しておきます。
 
何げに最近はそういう“証拠集め”を、お年玉などを使ってプロ(興信所など)に依頼するケースもあるようですね。
(数年前にTV番組でそういう話を聞きました。うろ覚え情報ではありますが。)


<関連記事>
ハブられ状態脱出の実例~中学生の時~
小学校時代の虐め(いじめ)を経て思うこと

 

ブログ内検索
管理人プロフィール
【HN(ハンドル・ネーム)】
津籠睦月(つごもりむつき)
【職業】
社会人(毎日PCを使う仕事。残業も休日出勤も普通にあります。)
【趣味】
小説・HP制作、読書、猫と遊ぶこと。
【好きな小説ジャンル】
ファンタジー、冒険、恋愛、青春、推理、濃い人間ドラマの展開するモノ。
【備考】
漢検2級(準1以上は未受験)。国語の最高偏差値80(高2時点)。
ブログ更新&チェックについて。

このブログは管理人に時間の余裕がある時にちょこっとずつ更新していく予定ですので、更新やチェックの頻度はおそらく数週間に1回~下手をすると1ヶ月以上の間が空いてしまう可能性も…。
もし更新が滞ったても「あぁ、仕事が忙し過ぎて時間が無いんだな」と気長にお待ちいただければ幸いです。

カウンター
参加ランキング
相互RSS
P R
忍者ブログ [PR]