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日々ふと思うことを徒然なるままに書き綴る個人的エッセイあるいは回想録。
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普段、薄々感じていることがあります。
 
――これだけ十人十色に様々なタイプの人間がいる中で、“全員に当てはまる真理”なんて存在しない気がするのに、わざわざ「正しい」だとか「間違っている」だとかを決める必要があるのだろうか、と。
 
「このタイプの人に対しては合っているけど、別のタイプの人々には当てはまらない」「こういう条件なら正解だけど、条件が変われば不正解」――それで良いのではないかと思うのです。
 
どんなに大勢の人に支持される意見でも、“当てはまらなかった”人たちにとっては支持できないものなのだから、その人たちから否定されるのは当然の話です。
 
万人に当てはまる真理が無い以上、どんなに正しそうな理論だって、どんなに高尚な言葉だって、どこかの誰かから否定されるのは当たり前の話なのです。
 
否定されたからと言って凹むようなことでも、肯定されたからと言って得意気になるようなことでもありません。
 
それはあくまで“ひとつの意見”という、それ以上でもそれ以下でもなく、絶対の真理でも無ければ、無価値なヨタ話でも無いのです。
 
……と言う風に、自分は日々うっすら思ってきたのですが、世の中の多くの人は、どうもそうは思っていないように見えます。
 
何だか世の中、“自分の意見が肯定され、より多くの人間から賛同される”ことばかりを望み、そのことに躍起になっている人で溢れているように見えるのです。
 
あるいは、“自分とタイプや立場の異なる誰か”の意見を“否定すること”に夢中になっているように見受けられます。
 
自分には、それがどうにも無意味な“陣取りゲーム”のように見えて仕方が無いのですが……。
 
まぁ、自分の人生を何に費やすかは個々の自由でしょうし、たとえ一個人の眼から見て無意味な陣取りゲームに見えても、本人たちがそれに本気で熱中していて人生を懸けたいのだと言うなら、それでもいいのではないかとは思います。
 
ただ、そんな陣取りゲームにヒート・アップするあまり、無闇やたらに“他人を傷つける言動をとる”のはいただけない、と思うのです。
 
過度な攻撃姿勢は何だか「他人の意見を否定しなければ自分の意見を信じられない」という怯えの果ての、ヒステリックな先制攻撃にも見えてしまいます。
 
そもそも「否定したい」のだとしても、それでわざわざ“攻撃的な”言葉を使う必要は無いと思うのですが…。
 
日本語には相手を傷つけないよう配慮して、やんわり婉曲に間違いを指摘するやり方だってあったはずです。
 
(まぁ、そういう遠回しで“持って回った”ような言い方が嫌いという方も一定数いるのでしょうが…。)
 
「対立する相手になら、どんな攻撃的で暴力的な言動をとっても良い」という考えは、戦争や暴力の根源のように思えますし、そもそも端から見ていて決して気分の良いものではありません。
 
実際、自分も学生時代、ネット上の荒れた掲示板のやりとりを読んで「世の中って、こんなに荒んでるんだ。人間ってこんなに醜いものなんだ。こんな汚い大人であふれた社会になんて出たくないなぁ」などと思っていたものです。
 
まぁ、人間誰しも、そうそう“聖人君子”にはなれない生き物なので、イラッと来たら暴言も吐きたくなるとは思います。
 
けれど、それを自分の心の中だけで留めてガマンするか、相手に向けて実際に吐き出してしまうかは、とてつもなく大きな違いなのです。
 
 
それに一度そうやって枷を外し、攻撃的な言葉を吐くことを自分に許してしまえば、後々それがその人の“クセ”になりかねません。
 
そのうちにその攻撃姿勢は、対立する相手だけでなく、自分の身近な人・大切な相手に対しても、“ふとした拍子”にポロッと出てしまったりするものだと思うのです。
 
そうしてポロッと出た暴言や攻撃的態度は、ひょっとすると絆や信頼関係にヒビを入れ、取り返しのつかないものにもなりかねません。
 
暴言を吐いた本人がすぐには気づけなくても、いつの間にか知人・友人・家族にさえ敬遠されて、気づけば周りから人がいなくなっている、ということにもなりかねないのです。
 
 
人間、感情が激した時に出る言動は、なかなか理性でコントロールできるものではなく、そこには普段の習慣が何かと影響してくるものです。
 
普段から折に触れて攻撃的で暴力的な言動を選択していると、人生の大事な時にうっかりポロッとそれが出てしまうものだと思うのです。
 
だから単に“世のため人のため”というわけでなく、自分の人生を大切にするためにも、普段、無闇やたらと暴力的態度をとるのはよろしくないと思うのです。
 
相手を攻撃して得られる快感やストレス解消は一瞬でも、その代償は意外なほどに大きく、知らず知らずのうちに人生を蝕んでいるかも知れないのですから……。
 
 
そもそも、対立した意見だからと言って無闇やたらと否定するより、対立する意見でも優れたところは「いいとこどり」して積極的に取り入れ、組み合わせることで、自分の意見をパワー・アップしていった方が遥かに有意義だと思うのです。
 
(まぁ、取り込めないような種類の意見も、もちろんあるでしょうけど…。)
 
“目先の勝敗より、将来へ向けての進歩”“単純な多数決より、なるべく多くの人が納得になれる折衷案を”――そんな風に誰もが考えていけるなら、この世界はもっと優しく、幸せなものになっていける気がするのですが…。

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津籠睦月(つごもりむつき)
【職業】
社会人(毎日PCを使う仕事。残業も休日出勤も普通にあります。)
【趣味】
小説・HP制作、読書、猫と遊ぶこと。
【好きな小説ジャンル】
ファンタジー、冒険、恋愛、青春、推理、濃い人間ドラマの展開するモノ。
【備考】
漢検2級(準1以上は未受験)。国語の最高偏差値80(高2時点)。
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