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日々ふと思うことを徒然なるままに書き綴る個人的エッセイあるいは回想録。
現代人のモラル低下が叫ばれ出した頃(あるいは「いじめ問題」がたびたび話題になった頃)、学校の「道徳」を「教科」にしようという動きが現れました。
 
「道徳」に限らず…「知識の詰め込み」「受験戦争」で問題行動が増えれば「ゆとり教育」を導入し…
 
それで学力が落ちれば、今度は「ゆとり教育」を廃止し…
 
学校教育は何かと「その時々の社会問題」に振り回され、軸がブレブレになっている印象があります。
 
そういう経緯を知るたびに、思うことがあるのですが…
 
現代人に何か問題が起こると「学校教育」を見直すことで何とかしようとするのって、果たして正しいのでしょうか?
 
…決して「学校教育」が「無意味」だと言っているわけではないのですが…
 
自分は「学校教育」が子どもに与える影響って、かなり限定的なのではないかと思っているのです。
 
子どもって、ある程度以上の年齢になると、学校で教えることを「素直」に受け入れなくなっていきませんか?
 
「学校」よりも「友達」の言うことの方が大事になってきませんか?
 
「退屈な授業」の内容よりも「憧れの有名人」の言動や「好きなエンタメ・コンテンツ」の物語に影響を受けたりしませんか?
 
人が強く影響されるのは「興味の無いもの」「押しつけられたもの」よりも「好きなもの」「自ら選んだもの」なのではないでしょうか?
 
だとするならば、人を(良い方向へ)変えるために必要なのは「学校の教育」だけではなく、むしろ「その人を取り巻くヒト・モノ・世界」に「良質」なものが溢れていることなのではないでしょうか?
 
残念ながら、それを良質に保つのは並大抵のことではありません。
 
現代では「質の良し悪し」よりも「バズるかどうか」が優先されるきらいがあります。
 
むしろ人々の注目を集めるために、あえてネガティブな感情を煽る人やコンテンツも少なくありません。
 
「他人よりも得に生きたい」人間の習性を利用して「合法だけどモラルに反する(あるいはギリギリアウトな)ノウハウ」を教える人やコンテンツも少なくありません。
 
そもそも何が良質で、何がそうでないのか、この世のどれだけの人が理解できているでしょう?
 
「世のため人のためになる」と信じて「実は害悪な情報」を流布する人も、きっと数多く存在します(誤情報の拡散など)。
 
きっと必要なのは、この世に生きる一人一人が「他者への影響」を自問し、自覚することなのでしょう。
 
ネットでの情報発信に限らず…日常でのふれあいの、ささいな言葉のやりとりが、相手に影響を与えることはあります。
 
「毒親」の酷い言葉に縛られ、呪われたように生きる子どもがいるように…
 
人が人に与える影響は未知数で、時に相手の人生を良い方にも悪い方にも転がしてしまうのです。
 
自分は、それを「怖い」と思います。
 
自分が他人に「良い影響しか与えない」なんて、そんな自信はこれっぽっちもありません。
 
本当は、こうしてネットに記事を書き込むことにも、いつも躊躇い、迷い、時にUPすることを止めてしまったりもします。
 
それでも思いを記事にするのは、このままでは「『浅い意見』ばかりが世を席巻してしまう」という危機感があるからです。
 
己の言動に疑問を抱ける「思慮深い」人間は、情報発信に「慎重」です。
 
間違った情報ひとつ、配慮に欠けた意見ひとつで、世の何かを悪化させかねない・誰かを傷つけかねないことを知っているからです。
 
世の中には必ず「自分とは反対の意見を持つ人間がいる」ということを知っている人間は「触らぬ神に祟りなし」で、わざわざ意見を表に出そうとしません。
 
己の意見が「否定」され、時に「誹謗中傷」さえされる可能性に、すぐ思い至るからです。
  
つまり「思慮深く慎重」な人の意見ほど世には出づらく、逆に「自分の意見を正しいと疑わない」慎重さに欠けた人の意見ほど世に溢れてしまうのです。
 
最近、世の中がやたらと「感情的」で「短絡的」になってきているのは、そういうことなのではないでしょうか?
 
間違って恥をかくことを恐れ、批判を恐れて意見を呑み込んでいるうちに、世の中が取り返しがつかないほど「短気」で「考え無し」な世界になってしまうのではないか…
 
そんな恐怖が、うっすら心の中にあります。
 
もしかしたら、そんなことを言う自分自身「精神的視野が狭く、浅慮な人間」かも知れません。
 
良かれと思って口にした言葉が、逆に世の中の何かを悪化させ、誰かを傷つけてしまうことになるかも知れません。
 
何が本当に「正しい」ことなのか、今でも自分には分かりません。
 
ただ、きっと「安易に正解を決めてしまうこと」よりも「自分に問い続けること」が大事なのだろうと…そのことだけは、何となく気づいているのです。

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【HN(ハンドル・ネーム)】
津籠睦月(つごもりむつき)
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社会人(毎日PCを使う仕事。残業も休日出勤も普通にあります。)
【趣味】
小説・HP制作、読書、猫と遊ぶこと。
【好きな小説ジャンル】
ファンタジー、冒険、恋愛、青春、推理、濃い人間ドラマの展開するモノ。
【備考】
漢検2級(準1以上は未受験)。国語の最高偏差値80(高2時点)。
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