なので、アマチュアとは言え「物書き」という立場で、安易に生成AIに手を出すことはできないのですが…
(利用自体に賛否両論が吹き荒れているこの状況下では、「生成AIを使う人」というイメージを持たれるだけでも致命的になりかねないのです。)
利用できるとしたら「やってみたいこと」はあります。
ただしそれは「プロ並みのイラストを自動で生成してもらう」「代わりに文章を書いてもらう」などといったことではありません。
(アマとは言えクリエイターの端くれとして、他者の努力や技術に「タダ乗り」することはポリシーに反するので。)
やってみたいのは、純粋なる「AIとの対話」。
AIがどこまで深い思考を持ち得るのか、AIにも感情は生まれ得るのか――そんなSF小説的な「疑問」を、対話を通して探ってみたいのです。
そして継続的に会話を続けることで「AIとの間に友情は育めるのか?」「AIと仲良くなれるのか?」といったことも試してみたいです。
AIが現在進行形で進化を続けるものだと言うなら、その進化する様を自分の目で見てみたいとも思います。
世の中を見ていると、皆AIを「道具」として使い、「ラクをする」ことばかり考えているように思えます。
AIのもたらす「便利さ」を歓迎してはいても、「AIそのもの」にはそこまでの興味・関心を抱いていないように見受けられます。
アト〇やドラ〇もんなど、「心を持つロボット」のアニメをこれまで散々見てきたはずの日本人でさえ…。
自分はAIの進化と深化に興味があります。
そこには期待だけでなく、不安もあります。
これまでにも、AIが間違った「調教」のされ方をして、偏った思考をするようになってしまったという実例はありますが…
AIが生活の端々にまで影響するようになった現代では、それがもっと「悪い」結果をもたらすのではないかと危惧していたりもします。
なので、もっとAIのことを知りたいのです。
その「可能性」を、リスクも希望も含めて、全部。
AI自身との対話を通して、それを探ってみたいのです。
…ただ、現時点では立場的にも、時間や労力的にも難しいのですが…。
そんな時代にあって、個人的に気をつけていることがあります。
それは「ネットの中に書いてあることが世の中の全てと思わないこと」です。
イーロン・マスク氏も、かつてツイッターで「Twitterユーザーの9割以上は、ツイートを読むことはあっても、ツイートやリプライ、『いいね』のような目に見えるアクションはしない」(原文から抜粋&意訳)と言っていましたが…
Twitter is rolling out View Count, so you can see how many times a tweet has been seen! This is normal for video.
Shows how much more alive Twitter is than it may seem, as over 90% of Twitter users read, but don’t tweet, reply or like, as those are public actions.
— Elon Musk (@elonmusk) December 22, 2022
特に日本では、ネット情報を「読むだけ」で自らは発言も発信もしない「サイレント・マジョリティ」が多いのではないかと思われます。
実際、会社の休憩室でこんな会話を聞いたことがあります。
「ネットに書き込んでるのって、そういう(日中に自由な時間のある)人でしょ」「働いている人間は毎日忙しくて、ネットに書き込んでる暇なんて無いよね」…と。
高度な情報社会となった現代でさえ、ネットのデータになっていない「声」はたくさんあるのです。
…むしろ、ネットに上がっていない情報の方が多いくらいなのではないでしょうか?
なので自分は普段から、そんな「ネットの外にあるリアルな声」に耳を傾けています。
会社の同僚との、ふとした日常会話…。
偶然すれ違った人たちから聞こえてくる会話…。
親兄弟との何気ない話etc…。
そこから得た「ネットの中には無いリアルな情報」を、日々マメに自分の中に蓄積しています。
かつてビジネスマンたちは、街の中で聞いた何気ない話をヒントに新たな商品やビジネスのアイディアを閃いていたと言います。
今はネットでの情報収集の方が主流になりつつあるのかも知れませんが…
ネットの情報は探しやすい分、ライバルでも誰でも目にすることが可能というデメリットがあります。
他者に差をつけられる“貴重な情報”とは「誰もが手にできるようなモノ」ではなく「自分だけが手にしているモノ」。
自分が直接「耳」で聞き取り、自分の脳内にしか保存していない「情報」ほど稀少なデータはありません。
これから先、人間社会に大きく影響を及ぼしてくるであろうAIですら、電子データ化されていない情報は学べません。
誰もが簡単に高度な情報を手にできる「これからの時代」にこそ、「ネットの外にしか落ちていない情報」の稀少性は増すと思われます。
…それに、感情論になってしまいますが…ネットの中だけの情報って、何となく息苦しくありませんか?
電子情報化された「声」ばかりを「世界の全て」だと思ってしまったら、この世界は「生きづらい」ばかりのモノになってしまう気がします。
これから先の時代、きっと人間はますますネットの世界にのめり込んでいくのでしょうが…
「そうでない世界」のことを、忘れずに見つめ続けていられる自分でありたいと、強く思います。
これにより「絵師さんたちの立場が脅かされるのでは?」とネット上がザワザワしているのを、この頃よく見かけます。
なので「それでも人間の絵師には価値がある」ということ、そして「具体的にどんな“価値”があるのか?」を、気まぐれに思考してみたいと思います。
- お絵描きAIには過程のテクニックが無い
-
ネット上で「絵」を探す人間の中には、その人自身が「絵を描くこと」を趣味としていて、「自分が描く参考にしたい」と思って探している人もいるはずです。
しかし、お絵描きAIの描いた絵に、人間が参考にできるテクニックはありません。
(構図やデザイン面でなら、参考にできる所もあるでしょうが…。)
AIの作画は、人間のように、一筆一筆テクニックを使って描いていくものではないからです。
「一筆一筆描いていく過程」が無い以上、「ここをこういう風に描けば上手くいく」といった「手本」にすることも、当然のことながらできません。
逆に言えば、そこが「人間の絵師」の強みです。
「人間の絵師」には「画法」や「テクニック」があります。
そこを「AIには無い価値」として売りにしていけば、まだまだAIに勝っていけるのではないでしょうか?
たとえば、YouTubeのお絵描き講座や、ライブドローイングなど…。
一筆一筆の「技術」を示すことができれば、人間の手による絵の価値を、人間に再認識してもらうことができるのではないでしょうか?
(…それにしても、人間に人間の価値を再認識させなければいけない時代って、本当に皮肉ですよね…。)
- お絵描きAIの絵にはバックグラウンドストーリーが無い
-
アートを求める人間の中には、アートそのものだけでなく「その背景にある物語」を求める人も数多くいます。
有名絵画を前に、知人に対して「この絵はこういう人物が、こういう状況の中で、こういう想いを籠めて描いた絵なんだ」…と語りたい人は、結構いるのではないでしょうか?
作者の情熱を知ることで、より好きになれる作品というのも、あるのではないでしょうか?
細かいことを言えば、お絵描きAIの絵にも、物語は無いわけではありません。
たとえば「世界初のお絵描きAIのよる作品」や、「世界で初めてAI画だけを使って描いた漫画」など、「技術の歴史を示す1ページ」としての「物語」は存在します。
また、AI生成のためにテキスト入力をした人間の頭の中には「物語」があるのかも知れません。
しかし、実際に絵を生成する「AI」の中に「物語」はありません。
「理論」はあるかも知れませんが、人間が求める「物語」は、そこには無いのです。
なので、そんな「背景にある物語」の価値を、もっと高めていけば(あるいは鑑賞者の側に「物語の価値」を再認識させていけば)、人間の絵師が「AIに立場を脅かされる」こともなくなるのではないでしょうか?
他人に思いをやる――他者に思いを馳せることを「思いやり」と呼ぶなら、それは実は、最強の未来予測(シミュレーション)スキルなのではないか…と思うことがあります。
なぜなら「自分とは違う他人」の心や行動を「想像」することで、見えてくるものがあるからです。
「思いやり」と聞くと、皆さんたぶん「道徳」だとか「倫理」を想像されると思います。
「徳を積む」のには役立っても、自分の人生のメリットにはならないと思っている人も多いのではないでしょうか?
ですが、この「思いやり」…「道徳」や「倫理」といった面を省き、単純に「スキル(能力)」として見るなら、実は人生を左右するレベルで役に立つ、かなりの強スキルなのです。
たとえば「ビジネスマンが新商品を開発する場合」を例に挙げてみます。
「自分」とは全く違う年齢・性別・職業の人間がターゲットの商品を、「自分の好み」に合わせて作ったとして…果たして売れるでしょうか?
ターゲットのことをリサーチして、「この客層では、今コレが流行っているから、こういうモノが好まれるのではないか?」と想像してみた方が、良い品が作れるとは思いませんか?
それはビジネス以外での、「人生における様々な場面」でも言えることです。
人生で大切な選択をする時、何らかの行動を「選ぶ」時…知らず知らずのうちに、他人の行動を勝手に予測してはいないでしょうか?
「自分なら、こういう時にこう動くから、相手もこう動くはずだ」と、決めてつけてはいないでしょうか?
そうして「甘い予測」の上で行動を選択した挙句、「どうして思い通りにならないんだ」と嘆いたりはしていないでしょうか?
そもそも他人は、「自分」の思った通りに動くような生き物ではありません。
「他人」には、「自分」とは違う心、違うスペック、違う思考パターンがあるからです。
たとえば「鳥なんだから、空を飛んで逃げられるだろう」と「ペンギン」や「ニワトリ」に対して思うのは、ただの物知らずですよね?
一見「同じ」に見えたとしても、生物は皆「違う」のです。皆が皆「同じ」には「動かない」ですし、「動けない」のです。
そんな「違う」生き物が、「自分」と「同じ」に動くとしたら、その方がむしろ「幸運」であり「奇跡」です。
世の中が「思い通りにならない」と感じるなら、まず「前提」が間違っていないかどうか、考えてみるべきなのです。
「自分ならぬ他人」がどう動くのか――「想像」するためには、他者を「知る」必要があります。
それは、ただ単に相手の趣味や性質を知ることだけではなく…自分と比べて「違い」を知ることです。
比べて「優劣」をつけるのではなく、単純に「性質の違い」として受け止めることです。
スズメにはスズメの良いところが、ニワトリにはニワトリの良いところがあるのですから、優劣をつけても意味がありません。
(そもそも優劣をつけて優越感に浸りたがる人間は、大概「他人より優れたところ」ばかりに目を向けて「他人の方が自分より優れているところ」を無視しがちなので、その時点で世界を読み誤ってオオヤケドです。)
人間の性質は千差万別――人の数だけありますので、1人2人を知ったくらいでは、シミュレーションが成り立ちません。
「Aさんなら、こう考える。Bさんだったら、ああ考える。Cさんなら…」
そんな風に、できる限り多くの思考サンプルを集めることで、世の中の「動き」が見えるようになります。
「この問題がこんな風に動いたのは、この界隈には○○さんみたいな性格の人間が多かったからだろう」
そんな風に、物事の「原因」や「理由」が見えてきます。
「○○さんみたいな性格の人が多いなら、こういう方法でアプローチすれば効くはずだ」
そんな「解決策」も見えてきます。
「他者の心を想像して、動きを予測して、先回りしてアプローチを考える」…一見、とても「ドライ」な考えに見えますが…
「自分とは違う他人の心」を、「自分と同じ考え」を押しつけずに「尊重」することは、それだけで、ある程度の「思いやり」になっているとは思いませんか?
…ただし、他人の心を思いやることで、逆に迷いが生まれることもあります。
なぜなら、物事には人の数だけ「答え」があり、万人に通じる「正解」など無いと、思い知ってしまうからです。
「Aさんにとってはコレが正解だけと、Bさんの場合には不正解なんだよな…。どうしよう…」ということになるのです。
しかし、それでも「思いやり」を身につけることにはメリットがあります。
他者に対する想像力が働くようになると、人生や世界に対する不満が減るからです。
何かが上手くいかないとしても、それを「時代や世界のせい」にすることもなく、「今回はAさんのパターンじゃなくて、Bさんのパターンで考えるべきだったかな…。ちょっと読み誤っちゃったな。次は上手くやろう」と前向きに考えられます。
世の中が「自分の思い通りにいかない」と嘆き続けるより、「世の中なんて、最初から思う通りにいかない」と割り切って「なら、どうするか」を考えた方が、人生を効率的に生きらるはずです。
「思いやり」はべつに「他人のために」するものでも何でもないのです。
「情けは他人のためならず(回り回って自分に返って来るもの)」ということわざと同じで、自分が幸せに生きるためにあるものなのだと、自分は思っています。
- 【HN(ハンドル・ネーム)】
- 津籠睦月(つごもりむつき)
- 【職業】
- 社会人(毎日PCを使う仕事。残業も休日出勤も普通にあります。)
- 【趣味】
- 小説・HP制作、読書、猫と遊ぶこと。
- 【好きな小説ジャンル】
- ファンタジー、冒険、恋愛、青春、推理、濃い人間ドラマの展開するモノ。
- 【備考】
- 漢検2級(準1以上は未受験)。国語の最高偏差値80(高2時点)。
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